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今回はインパーマネントロスについてまとめていきます。
「DeFiは稼げる!」みたいな話に乗っかって、とりあえずイールドファーミングを始めた方もいるかもですが、インパーマネントロスを理解していないと、思った以上の損失を受けてしまうこともあります。
これを避けるためにも、インパーマネントロスの理解を深めておきましょう。


インパーマネントロスとは?
インパーマネントロス(Impermanent Loss)とは、UniswapやPancakeSwapのようなDEX(分散型取引所)で流動性を提供する際に発生する変動損失のことです。
流動性を提供するときには、2つのトークンをペアにして(=LPトークン)預け入れますが、これらのトークンの価格が上下することで損失が生まれます。
これだけだとわかりづらいと思うので、具体例を挙げながら解説していきますね↓
インパーマネントロスの例
例えば、BTCとUSDTのペアでLPを組むとして、前提条件は仮にこちらとします。
- 1 BTC = 10,000円
- 1 USDT = 100円
(つまり1BTC = 100 USDT)
LPトークンは2つのトークンの組み合わせの割合を1:1にするという決まりがあるので
- 1 BTC(10,000円)
- 100 USDT(10,000円)
(合計:20,000円)
でLPトークンを組むとします。
これを踏まえて、BTCの価格が1 BTC = 40,000円に上がったことを想定すると、こんな感じになります↓
トークン価格 | 単に保有している場合 | LPを組んだ場合 (流動性提供) | |
---|---|---|---|
①初期状態 | 1 BTC = 10,000円 1 USDT = 100円 | 1 BTC(10,000円) 100 USDT(10,000円) → 合計:20,000円 | 1 BTC(10,000円) 100 USDT(10,000円) → 合計:20,000円 【1:1】 |
②価格変動 (BTC上昇) | 1 BTC = 40,000円 1 USDT = 100円 | 1 BTC(40,000円) 100 USDT(10,000円) → 合計:50,000円 | 1 BTC(40,000円) 100 USDT(10,000円) → 合計:50,000円 【4:1】NG |
③プログラムによる 自動調整 | 1 BTC = 40,000円 1 USDT = 100円 | 1 BTC(40,000円) 100 USDT(10,000円) → 合計:50,000円 | 0.5 BTC(20,000円) 200 USDT(20,000円) → 合計:40,000円 【1:1】OK |
BTCの価格が上がることで、途中でBTCとUSDTの比率が4:1になり、1:1から乖離してしまっています。
これを戻すために、アービトラージトレーダーという自動調整プログラムが動いて1:1なるようにリバランスされます。
結果、流動性を提供すると、単に保有している場合に比べて10,000円分の損が生まれてしまうということですね。
これがインパーマネントロスです。
ここで「1:1にするなら、25,000円ずつにすればいいじゃん?」と思う方もいるかもですが、実際にはかなり複雑な計算式から、2万円ずつという結果が導き出されています。
インパーマネントロスの計算ツール
インパーマネントロスを正確に計算したい場合は、Impermanent Loss Calculatorというツールを使えば確認できます。
インパーマネントロス早見表
インパーマネントロスの早見表はこちらです↓
価格変動 | 損失 |
---|---|
1.25倍 | 0.6% |
1.5倍 | 2.0% |
1.75倍 | 3.8% |
2倍 | 5.7% |
3倍 | 13.7% |
4倍 | 20.0% |
5倍 | 25.5% |
インパーマネントロスを毎回計算をするのも難しいと思うので、まずはざっくりでも把握しておきましょう。
インパーマネントロスの対処法
インパーマネントロスは、価格変動が大きければ大きいほど損失が大きくなります。
上がるだけではなく、下がるときにも適用されます。
なので、インパーマネントロスを抑えたい場合は、変動が低い通貨ペアを選んでいきましょう。
APRが高い通貨ペアは魅力的に感じるとは思いますが、その分インパーマネントロスのリスクが高いので注意ですね。
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