仮想通貨を始めて少し経つと出会う「Maker(メイカー)」と「Taker(テイカー)」という言葉。
この言葉いまいち理解しづらいですよね。
「なんか手数料が違うっぽいけど…何が違うの?」
と思っている方も多いと思います。
僕も最初この言葉に出会ったときは、なかなかイメージができなくて理解するまでに時間がかかりました。
ということで、今回は仮想通貨取引所のMakerとTakerの意味や違いをできるだけわかりやすく解説していきます。
仮想通貨のMakerとTakerとは「取引所」で使われる用語
まず、MakerもTakerも「取引所」での仮想通貨取引のときに使われる言葉です。
「販売所」では出てこないワードです。
で、MakerとTakerは、取引所の板注文の画面を理解しているとわかりやすいので、まずそこから説明していくと↓

例えば、これはGMOコインの実際のビットコイン取引の板です↑
上にある青い部分に「売りたい人の注文」が並んでいて、下の赤い部分に「買いたい人の注文」が並んでいます。

この画面で言うと、
4,213,650円で売りたい!
4,213,450円で売るけどどう?
4,211,150円で買うわー
4,211,050円で買ってあげよっか?
みたいな感じで、売りたい人と買いたい人が、注文を既に出しているということですね。
これを踏まえた上で、MakerとTakerの説明をしていきます。
Makerとは新しい価格で注文を作ること

Maker(メイカー)とは、「まだ注文に出されていない新しい価格で指値注文すること」を言います。
例えば、ビットコインを買いたい場合。
上の画像で言うと「4,220,000円」と「4,219,520円」の間には注文が出ていないので、その間の価格で指値注文を入れることがMakerに当たります。
Makerの「make」=「作る」なので、「新しい価格を作り出す」と考えるとわかりやすいかもしれないですね。
で、Makerの注文が成立したときに、Maker手数料が発生します。
Takerとは既にある価格で注文を取ること

Taker(テイカー)は、「既にある価格で注文をすること」を言います。
例えば上の画面で言うと、ビットコインを4,205,950円で買いたい場合は、その価格で指値注文すれば取引が成立します。
Takerの「take」=「取る」なので「板から注文を取る」と考えるとわかりやすいかもしれません。
もう一つTakerの成立条件があって、現在の価格で注文する「成行注文」もTakerに該当します。
成行注文も、新しい価格を作り出すわけではなく、既に出ている注文から取引をするのでTakerに該当するということですね。
注文が成立した時点でTaker手数料が発生します。
仮想通貨取引所のMakerとTakerの違い
ここまでで、なんとなく理解できたかもしれないですが、もう1回改めてMakerとTakerの違いをまとめていきます。
取引方法が違う
MakerとTakerは、取引時の注文方法が違います。
- Maker:指値のみ
- Taker:成行と指値
超ざっくりまとめると、指値注文は「Maker」、成行注文は「Taker」と覚えておけば、まずはOKです。
手数料が違う
MakerとTakerは取引時の手数料にも差があります。
- Maker:手数料安い
- Taker:手数料高い
といった感じで、TakerのほうがMakerより手数料が高くなります。
これは、Makerが市場に流動性を提供しているためで、Takerは流動性をなくしてしまっているからですね。
流動性は「取引量の多さ」と言い換えるとわかりやすいかもしれません。
例えば、りんごを買える村があったとして、用意されているりんごが
- A村:1個
- B村:100個
だとすると、A村では買える可能性が低いので、多くの人はB村に行きますよね。
そうすると、A村にはお金も物も人も集まってきづらくなってしまいます。
その対策として「りんごを持ってきてくれればみかんあげるよ」という知らせを出します。
すると
- A村にりんごを持っていく(=流動性を提供=Maker)
- → りんごの数が増える
- → A村にもりんごがあると認知される
- → A村に人が集まるようになる
といった感じで、取引が活発になり、村も活性化されます。
これが流動性のイメージで、りんごを持ってきてくれた方への感謝の対価が「みかん」ということですね。
逆にB村からりんごを買うと、流動性がなくなるので、B村には痛手になっていしまいます。(これがTakerということですね)
こんな感じで考えると、Makerの手数料が安くて、Takerの手数料が高い理由がわかりやすいかもしれません。
MakerとTakerの手数料は仮想通貨取引所によって変わります。
詳しい手数料の違いは以下を参考にしてみてください。
MakerとTakerの手数料が安い仮想通貨取引所
MakerとTakerの取引手数料は仮想通貨取引所によって異なります。
国内の主要仮想通貨取引所の手数料はこちらです↓
まとめると、取引所での手数料を抑えたければ、MakerもTakerも手数料無料のコインチェックがおすすめです。
ただ、コインチェックの取引所で扱っている仮想通貨は
- ビットコイン
- イーサリアムクラシック
- ファクトム
- モナコイン
- パレットトークン
の5つだけなので、イーサリアムやリップルなど他の仮想通貨も扱いたい方は、他の取引所も合わせて使っていくほうがいいですね。
例えば
みたいな感じで、通貨によって使い分けると無駄な手数料をかけずに済みます。
ちなみに、上の表でマイナスになっているのは、取引をすると逆にお金が戻ってくるということです。
なので、Maker(=指値メイン)で取引をする方は、bitbankかGMOコインがおすすめです。
各取引所で扱っている通貨や詳しい特徴などを知りたい方は、仮想通貨取引所の比較記事を参考にしてみてください。
