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僕たち人間には「欲」がありますよね。
この欲には、いくつかの段階があると言われています。
その段階というのが、マズローという心理学者が提唱した欲求段階です。
いわゆる「マズローの欲求5段階説」ってやつですね。
ということで、今回は「マズローの欲求5段階説」の解説と、ビジネスへの活用方法をまとめていきます。
マズローの欲求5段階説とは?
「マズローの欲求5段階説」とは、ニューヨーク出身のアメリカの心理学者・マズローが提唱した、人間の欲求の順番を表す説です。
具体的には、次の5つの段階に分けられます。
順番にみていきましょう。
生理的欲求
生理的欲求は、人間の一番根源にある欲求です。
食欲、睡眠欲、性欲のような3大欲求に始まる、生きるために必要な欲ですね。
なので、
- 「お腹空いたー」
- 「ねむい…」
- 「なんかムラムラする」
みたいな気持ちは、1番最初の欲として、誰でも自然に思ってしまうということですね。
他にも「トイレに行きたい」「呼吸したい」といった欲求もこの生理的欲求に当てはまります。
安全欲求
安全欲求は、「安全・安心に暮らしたい」という欲求です。
衣食住でいう、衣と住がこれに当たります。
具体的には
- 「雨風をしのげる部屋で暮らしたい」
- 「暑くない(寒くない)服装で過ごしたい」
- 「治安の良い街に住みたい」
のような欲ですね。
社会的欲求
社会的欲求とは、人と繋がりたい・社会との接点を持ちたいといった欲求です。
もう少し具体的に言うと
- 「人と話したい」
- 「一緒に暮らしたい」
- 「コミュニティの一員になりたい」
みたいな欲です。
言い換えると「孤独にはなりたくない」ということですね。
承認欲求
承認欲求は、自分を認めたい・誰かから認められたいという欲求です。
例えば
- 「人の役に立ちたい」
- 「かわいい・かっこいいと言われたい」
- 「すごいと褒めてほしい」
のような、自分が価値のある存在と思われたい気持ちですね。
「SNSでいいねが欲しい」みたいなものも承認欲求のひとつですね。
自己実現欲求
自己実現欲求は、何かを成し遂げたいという欲求です。
この欲求は人によって千差万別で、
- 世界中を旅したい
- 高級ホテルに泊まりたい
- 美味しいご飯を食べたい
- おしゃれな家に住みたい
- センスのいい服を着たい
など、自分が理想としている姿を実現したいと思ったときに湧き上がる気持ちです。
単に生きるために生きるのではなく、+αで人生をより豊かにするための欲求ですね。
マズローの欲求6段階目
ここまでは、一般的に言われるマズローの欲求5段階説なので、知っていた方も多かったと思います。
ただ実はマズローの欲求段階には、6段階目が存在します。
それが「自己超越欲求」です。
自己超越欲求
自己超越欲求は、自分の範囲を超えて他に尽くしたいといった欲求です。
例えば
- 子供が幸せになってほしい
- 彼氏・彼女が喜ぶ姿を見たい
- 社員の生活を豊かにしたい
のような、身の回りの人の幸せを願う気持ちですね。
もっと言うと
- 地域社会を盛り上げたい
- 人類の進化に貢献したい
- 貧困問題を解決したい
- 新しいテクノロジーでより豊かな暮らしを作りたい
- 平和で快適な未来を実現させたい
のように地域や国を越えて、人類全体の進歩に貢献したいといった気持ちも、自己超越欲求のひとつです。
この自己超越欲求は、既に5段階までの欲求を実現していて、自分は満ち足りているからこそ出てくる欲求です。
イメージとしては、「コップの水が満たされていて、こぼれ落ちているから周りの人にも分けよう」みたいな感じですね。
コップの水が溜まっていない状態では、自分を満たすために他に尽くすという欲求(承認欲求)なので、
- 認められたいからボランティアをする
- 構ってもらいたいからお金を貢ぐ
のようなものは、自己超越欲求とは遠いです。
純粋な気持ちから内から自然と湧き上がってくるのが、自己超越欲求の理想系なのかもしれないですね。
マズローの欲求段階をビジネスに活用する方法
ビジネスをするとき、自分がやろうと思っているものは、マズローの欲求段階のどの部分に入っているのかを考えることが大切です。
欲求段階ごとに、いくつかビジネスの事例を挙げるとこんな感じです↓
あくまで一例なので、上に挙げた事例が絶対にその欲求にしか当てはまらないわけではありません。
例えば、飲食ひとつとっても
- 生きる上で最低限必要な食材が欲しい(例:スーパー):生理的欲求
- SNSにアップする用の映えるグルメが食べたい(例:おしゃれなカフェ):承認欲求
- 普段味わえない一流料理を味わいたい(例:高級料理店):自己実現欲求
のように、さまざまな欲求があります。
なので、どの欲を満たすビジネスにするのかをよく考えて進めていくと、上手くいく可能性が高まるかもしれないですね。