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人の欲求段階というとマズローの欲求5段階説が有名ですが、それ以外にも人の欲求の理論はいくつかあります。
今回はその中の1つである『ERG理論』について解説していきます。
ERG理論を知ることで、仕事やビジネスに役立つので、全体像だけでも理解しておきましょう。
ERG理論とは?
ERG理論とは、次の3つの言葉の頭文字から名付けられた欲求の段階説です。
- Existence(生存欲求)
- Relatedness(関係欲求)
- Growth(成長欲求)
簡潔に言えば、マズローの欲求5段階説を簡略化、あるいは3つにまとめてさらにブラッシュアップしたものです。
では、早速1つずつ見ていきましょう。
Existence(生存欲求)
Existenceは、生存欲求のことです。
つまり「生きたい」という欲求ですね。
具体的例を挙げると
- お腹空いた
- 喉が渇いた
- 眠い
といった生理的なものが、生存欲求にあたります。
他にも、呼吸、排泄、性欲なども生存欲求です。
Relatedness(関係欲求)
Relatedness、関係欲求を指します。
例えば、
- 人と話したい
- 友達・恋人・家族がほしい
- コミュニティに所属したい
などの「人と繋がりたい」という気持ちが関係欲求です。
この関係欲求があるので、僕たちは孤独を避けたいと思うのかもしれないですね。
Growth(成長欲求)
Growthは、成長欲求です。
その名の通り「成長したい」という欲求ですね。
具体的には、
- コミュ力を高めたい
- 料理が上手くなりたい
- 営業スキルを高めたい
といった「何かを伸ばしたい」系ものから
- 世界中を旅行したい
- お金持ちになりたい
- のんびり田舎で暮らしたい
といった自己実現系のものまで、成長欲求は人によって様々です。
人の成長は無限なので、この成長欲求の種類が、ERG理論の中では最も幅広く、多様性に富んでいます。
ERG理論とマズローの欲求5段階説との違い
ERG理論とよく一緒に語られるのがマズローの欲求5段階説です。
マズローの欲求5段階説とは?6段階目は?【ビジネスへの活用方法まで】どちらも人の欲求に関する理論ですが、ざっと違いをまとめるとこんな感じです↓
ERG理論 | マズローの 欲求段階説 | |
---|---|---|
提唱者 | クレイトン・アルダファー | アブラハム・マズロー |
段階 | 3 | 5(6) |
欲求 | 生存欲求 関係欲求 成長欲求 | 生理的欲求 安全欲求 社会的欲求 承認欲求 自己実現欲求 (自己超越欲求) |
簡単さ | ◎ | ◯ |
可逆性 | ◯ | × |
ERG理論は、マズローの欲求段階説を踏まえて考えられた理論なので、わかりやすくアップグレードされているのが特徴です。
可逆性というのは、上位の欲求から下位の欲求へ行き来ができることです。
つまり、
- マズローの欲求段階説では、生理的欲求が満たされてないと、安全欲求は出てこない
のに対して
- ERG理論では、生存欲求が満たされていなくても、関係欲求が出てくる可能性がある
といったイメージです。
例えば、お腹空いてても眠くても(生存欲求)、仕事中なら仕事(関係欲求)をしますよね。
会議中にトイレに行きたくなっても、なんとか気合いで耐えて乗り切ると思います。
といったように、上位と下位の欲求を行き来できると考えるのが、ERG理論です。
ERG理論を活用する方法
では最後にERG理論を活用する方法を見ていきましょう。
例えば、ブログで新しいサービスを紹介したい思ったとき、ERG理論のどの欲求に当てはまるのかを考えてみてください。
食材宅配 | オンラインフィットネス | ブランド洋服 | |
---|---|---|---|
生存欲求 | ◯ | △ | × |
関係欲求 | △ | △ | ◯ |
成長欲求 | △ | ◯ | ◯ |
1つ挙げると、食材宅配(宅配弁当)サービスは、「食べること」に直結するするので、主に生存欲求に当てはまります。
一緒に住んでいる人がいれば、食材宅配を利用することで、食事に関する会話のネタになるといった意味で関係欲求にもアプローチできます。
表では△にしましたが、成長欲求にも当てはまることもあります。
例えば、
- 買い物の時間を減らせて、時短になる
- 家では食べられない高級料理を楽しめる
- 毎日献立を考えなくてもヘルシーな弁当を食べられる
みたいな考え方もできますよね。
つまり、理想としているライフスタイルの実現に繋がります。(成長欲求を満たせる)
そうすると、単にお腹を満たしたい人だけでなく
- 料理がする暇もないくらい忙しいサラリーマン
- 育児や家事が大変でたまには料理を楽したい主婦
などにもアプローチをかけられます。
こんな感じで、どの欲求を満たすのかを考えると、より深くターゲットに刺さる文章を書けたり、ドンピシャなサービスを展開できるようになります。